立山の水「さらら」を
八尾和紙ならではの
風合いとともに、
味わってほしい。

有限会社 桂樹舎
代表取締役 吉田泰樹さん

立和紙独特の素材感を
活かしながら、
人の目をひく明るい色彩を
追求しました。


今回のコラボレーションについて

水は毎日の生活になくてはならないもの。だからこそ、おいしい水のほうが良いに決まっています。実は、和紙作りにおいても同じことがいえて、良い水がないと、良い紙ができない。水の質に大きく左右される作業なんです。桂樹舎では、紙漉きの水として富山の水道水を使用しています。それは富山の水道水が、立山山麓の雪どけ水から伝わる、冷たくて良質な水だから。実際、私自身も幼い頃から富山の水道水を飲み、親しんでいます。今回、立山の水「さらら」のラベルデザインに、伝統産業である八尾和紙を使っていただけることになり、光栄に思いますね。

ラベルに使用される和紙へのこだわり

ラベル用の和紙を作るにあたって特に気をつかったのは、ラベルに印刷されたときに、和紙独特の素材感が失われないようにすること。和紙のもつ立体感やシワをしっかりと伝えるために、手で丁寧に和紙を揉み、シワを作っていきました。時間をかけて揉むことで、緻密で品のある美しいシワが生まれるし、和紙自体の強度も増していくんです。桂樹舎では、昔から紙漉き作業をすべて素手で行っています。手がかじかむほどの寒い時季にも、手袋をしないのは、水温や紙の厚みを指先で敏感に感じとるため。和紙の色合いに関しても、落ちつきのある中にも人の目に映える明るい色になるよう、さまざまな染料を組み合わせて、納得のいく色味が出るまで、何度も染め直しました。ラベルから、和紙らしい質感を充分に感じていただけると思います。

伝統を尊重しつつ、
現代の日常生活に
溶け込む八尾和紙を
作っていきたい。


八尾和紙の歴史について

江戸時代から伝わる八尾和紙は元々、当時富山で盛んだった売薬との関わりが深く、薬の包装紙や薬売りが使う鞄によく利用されていました。ですが、時代の流れとともに売薬業では和紙が使われなくなって、今では八尾で和紙作りを続けているのは、うち1軒を残すのみ。約500年続く、八尾和紙の伝統と歴史を途絶えさせてはいけない。そんな想いから、一般の方々にも日常生活の中で和紙に親しんでいただけるよう、新たな取り組みを始めました。着物や帯を染める際に使われる「型染め」という技法を取り入れて、和紙を名刺入れやブックカバー、手提げ袋などの日用品に加工したんです。その甲斐あってか、だんだんと全国各地のお店に八尾和紙の製品が置かれるようになり、2015年春に開通する北陸新幹線の駅の内装デザインに八尾和紙が採用されるまでになりました。

桂樹舎について

桂樹舎にある型はどれもオリジナルデザインで、先代である父親が作ったもの。父は、若い頃から世界の民芸品を集めていました。型のデザインも、各地の民芸品などからヒントを得たんだと思います。代替わりをして、これからはもちろん、新しい柄の型も作っていかなければいけないのですが、私は父が築いてきた魅力的な型のデザインをずっと残していきたい。そのために、同じ型でも色の種類を増やしたり、柄の見せ方を少し変えたりすることで、現代にマッチするよう工夫を施しています。それに現在、桂樹舎で働いている20名の従業員のうち、なんと18名が女性なんです。女性の作り手が増えたことで、以前は渋めだった和紙の色が自然と明るくなって、女性受けするカラフルな色合いに変化してきたように感じています。今後も昔ながらの伝統を受け継ぎつつ、現代に暮らす人たちに受け入れられる、新しい和紙のかたちを作っていきたいと思います。

立山の水「さらら」を通して、
富山の魅力や伝統産業に
感じていただけたら。


商品を通してのメッセージ

今の時代は、襖や障子のある家も少ないし、一般の方々が和紙にふれる機会はなかなかありません。けれど、和紙のもつ素朴なあたたかみは、人の心を癒す力があると思います。パソコンや携帯電話など、無機質なものに囲まれる日々の生活の中で、和紙とふれあい、ほっと和んでもらえたら。機械を導入すれば、大量に紙を作ることはできますが、私たちは、作る人の手のぬくもりが伝わる和紙を伝えていきたい。だからこそずっと、手漉きによる和紙作りにこだわってきたんです。これから多くの方々に、立山の水「さらら」を手にとっていただいて、やすらいでほしい。この商品から、立山の自然の豊かさや八尾和紙の良さを知ってもらって、富山の自然や伝統産業を身近なものに感じていただければうれしいですね。

有限会社 桂樹舎

〒939-2341
富山県富山市八尾町鏡町668-4
TEL:076-455-1184
http://www.keijusha.com

桂樹舎の敷地内には、地元の古い小学校を移築してできた和紙展示館「和紙文庫」があり、和紙を材料とした、さまざまな加工品や世界の紙の工芸品を展示。和紙製品の売店をはじめ、吉野葛と自家製の黒蜜を使用した「くずきり」が人気の喫茶「パピルス」もあります。

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